実家で母と主人に内緒話

一昨日、主人は会社なので、一人で実家に行った。
隣の市に母が一人暮らしをしている。
82歳だけど、いたって元気。

家事も一人でこなしているし、家庭菜園なんかもやっている。
普段は主人と二人で尋ねることが多いのだが、前夜、主人が休日出勤だというと、話があるから来ない?と言われた。

何の話だろう。とちょっと引っかかるものがあったが、何も予定がなかったので行くことに。

買っていった和菓子でお茶を飲みながら、「何話って?」と聞くと、
珍しく、ためらいながら話し始めた。

1週間ほど前、東京で暮らす兄の子、母にとっては孫娘、わたしにとっては姪っ子のKが訪ねてきたとか。
母は久しぶりに会ったからとてもうれしくて、いろいろ話していると、今度友達の結婚式に出るとのこと。

そんな年頃になったんだねえと言うと、でもちゃんとした式に出るのが初めてだから、洋服とか大変で・・・
そう、今は大変なんだねえと母が応じると、洋服は揃えたんだけど、アクセサリーがね、と姪っ子。
アクセサリー?と母が聞くと、指輪を持っていないとのこと。
何の話かわからずにいると、
「それでね、ダイヤの指輪、おばあちゃん持っているでしょう。

それ、あたしにくれない?」と姪っ子が無邪気に言ったとか。
「ええっ、何それ?」
「しょうがないじゃない、孫娘にねだられたら・・・」
「貸すとかそういう話じゃなくて?」
「お母さんが、おばあちゃんいい指輪持ってるはずだから、おねだりしたら。

」って言ったんだってさ。
「ええッー。」

驚くわたしを見て、母がぼそっと「お前もほしかった?」と恐る恐る聞いてくる。

いや、そうじゃなくて、姪っ子のおねだりをその母親が勧める?
それにビックリ。したのよ。

やっぱり変だよねえ・・・と肩を落とす母。
いやいやお母さんは悪くないよ。と慰めながら、怒りたいやら、あきれるやら。

兄とは二人っきりの兄妹だから、仲たがいはしたくないけど、お嫁さんがそれじゃなあ。
とため息が出てきた。

第一、その指輪は照れ屋の父が退職する日に、母へプレゼントしたものだ。
思い出が今どきの子の指にすんなりはめられてるとは、父も思わなかっただろうなあ。

落ち込んでいる母がかわいそうで、とてもじゃないけど責める気にはなれなかった。

年を取るってせつないことだなあと、帰りの車の中で何だか涙が出た。
こんなことがあったなんて、兄は知らないと思いたいけど・・・

これからはもっと母の所に来ようと思った。

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